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コラム


懐かしの地へ 自身のルーツを辿る旅(後編)...名誉院長:武居秀昭【2013.10.16】
 
今朝は、昨日に引き続き青森・秋田旅行の後編のお話をさせていただきます。
旅行2日目、私たちはいよいよ今回の旅行核心となる、私のルーツを辿りに、青森県黒石市に行ってまいりました。

昨日も書きましたが、私はここ青森県黒石市にあるとある歯科医院にて、昭和38年の11月より、3年間の契約で勤務医として働いていました。

そんな黒石駅へは、弘前駅から弘南鉄道で約30分。
ちっちゃな駅を降りて、駅前の繁華街であった「中町こみせ通り」に行きました。
昔のままの木製のアーケード「こみせ」が続きます。

この「こみせ」は、藩政治代に、夏の日差しや冬の吹雪から人々を守るために考案されたものです。
まるで時が止まったかのような、映画のセットかと間違うような光景が続きます。
この一帯は、「日本の道100選」にも選出されています。

さて、ここから私の本格的なルーツ巡りの始まりです。
まずは3年間、勤務した歯科医院へ。
その歯科医院は残念ながら今はもう経営していませんが、建物自体はまだ残っていました。

それから私は、最初に下宿した家を目指しました。
私は、自分が住んでいた場所へ行けば、何か懐かしいものを発見できるかもしれない…という期待感を持っていたのです。
私は、昭和38年のときにここ黒石に来たときには、引っ越ししてすぐには下宿先が見つからず、6か月ほど院長先生の実家にお願いして、離れの部屋を借りていました。

実は、この実家というのが、この地域の実力者の元子爵の館を譲りうけたお屋敷で、平屋ですが当時にしても骨組みのしっかりとした豪邸でした。
しかし、いろいろ不便なこともありました。

私がここ黒石にやってきた最初の1年は豪雪の年で、積雪は2メートルを越し、屋根から落ちてきた雪で雨戸が塞がれ、4月まで窓を開けることができませんでした。

また、夕方に仕事が終わり部屋に戻ると、ヤカンの水が凍ってしまって、それから石油ストーブで部屋の中が温かくなるまで、ガクガク震えていたものです。

その当時は、当たり前ですが、どの家にも冷暖房などまだありませんでした。
あってもせいぜい火鉢程度です。
朝起きたときは、当然部屋の中は氷点下です。
顔を洗うにもお湯などなく、凍りつくほどの水で洗うしかありませんでした。
今となってはとっても懐かしい思い出です。

春になり、転勤者が多くなり、やっと私の新しい下宿先が見つかりました。
ここでの下宿生活で私が経験したことは、今でも忘れられません。
その家には、30代後半のご夫婦に、小学生の女の子が2人住んでいました。

ここでは、私のような下宿者が、そこのご家族と同じ食卓で同じ食事を食べさせてくださいました。家族同然の扱いです。
当時の下宿でそんなことは考えられませんでした。

それだけではありません。
洗濯機もないその時代に、奥様は私の洋服や下着までも全部洗ってくださっていました。
真冬の凍りつくような季節でも、洗濯板でゴシゴシ洗ってくださり、さらにアイロンまでかけて私に戻してくださいました。
都会では考えられないことです。
これぞ津軽人情味、心尽くしの「お・も・て・な・し」ですね。

その下宿先も訪れてみました。
もちろん当時の家はありませんが、同じ住所の同じ場所にあった家のインターホンを押してみると、その家の奥様らしき5~60代前後の女性が出てきてくださいました。

私はお会いしてすぐに「あの時の小学生の女の子だ」という確信が持てましたので、
「わたくし、50年前にお宅に下宿させていただいた…」
と名前を名乗ろうとしましたところ、
それを遮るかのようにその女性から
「タケ…」と私の名前の頭2文字を言ってくださいました。

そうでしょう、さすがにタケスエという名前までは覚えていないでしょう。
しかし、「この人、タケなんとかっていう歯医者の先生だ!」ということだけはすぐに思い出してくださったそうです。嬉しかったです。

私はこのときのために用意しておいた、約50年前にその女性がまだ小学生の女の子だったときの写真を定期入れから取り出して、
「ほら、これがあなたですよ」
と見せてあげたら、すごく喜んでくださいました。

突然の訪問だったにも関わらず、歓迎してくださった奥様、本当に感謝申し上げます。
とても感動的な再会ではありましたが、その方から写真掲載の許可は得ておりませんので、ここでは写真をお見せできないのが残念でございます。

ここ黒石での昼食は、黒石名物、B級グルメの「黒石つゆやきそば」で一番人気の「すずのや」に行きました。
焼きそばにラーメンのつゆをかけたものだと思ってください。

この「黒石つゆやきそば」はどのガイドブックにも載っていましたし、どうやらTBSの安住アナも収録で来ていたようですね。
若い人たちには堪らない一品だと思います。
ま、私たち老いた者にとっては、マズマズのB級グルメということで。
是非お試しあれ。

このあと弘前に戻り、秋田県の角館に向かいますが、黒石でのお話を長くしすぎましたので、これ以降のお話は割愛ということで…。
長文にて失礼いたしました。 今回の旅行記、おしまいにいたします。

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